プロフィール

30代、二児の父親です。
何か手に職をつけたいという思いから、学生時代に調理師の道を志しました。
調理師専門学校卒業後、専門店に就職しましたが、そこで調理現場の厳しい現実と向き合うことになります。

毎日早朝から出勤し、深夜を過ぎての帰宅。そしてまた早朝に出勤するという過酷な勤務体系。休日も週に1日あれば良い方でした。さらに、上司からの暴力的な指導は日常茶飯事で、精神的・肉体的な苦痛から1年で最初の職場を退職することになりました。

その後はフリーターとして居酒屋やレストランでアルバイトをしながら転職活動を続け、リゾートホテルのキッチンへと就職しました。ホテルのキッチンは専門店ほどではないものの、長時間労働と低賃金という厳しい労働環境でした。

それでも前職よりは改善されていると自分に言い聞かせ、懸命に努力を続けました。4年目の夏、日々心身をすり減らしながら業務に取り組む中、小さなミスをきっかけに軽いうつ状態に陥ってしまいました。

仕事に向かう気力が失せ、ベッドから起き上がることもままならなくなり、ついには退職。しばらくは自室とトイレを往復するだけの生活が続きました。自己否定感に苛まれる日々、不透明な将来への不安。そうした負の感情が常に心の中を巡り、食欲も失われ体重も減少していきました。

しかし、家族の献身的なサポートに支えられ、徐々に食事も摂れるようになり、回復への道を歩み始めることができました。転職活動も再開し、今度こそ働きやすい職場環境を求めて条件の良い企業に応募しましたが、幾度となく不採用となりました。

途中で何度も挫折しかけましたが、周囲の励ましを糧に、不採用通知を受けても諦めず対策と改善を重ねた結果、複数の企業から内定をいただくことができました。その中から自分に合った働きやすい環境の会社を選び、入社することができました。

現在は調理責任者として日々奮闘しながらも、結婚して子どもとの貴重な時間も確保できています。職場環境で悩んでいる調理師の皆さんにお伝えしたいのは、無理をせず、辛い状況から身を引くことも時には大切だということです。

私のように心身を壊してしまう前に、その環境から離れる勇気を持ってください。仕事を辞めることにはネガティブなイメージが付きまといますが、状況によっては有効な選択肢となります。調理業界には、条件の良い、自分に合った職場が必ず存在します。

ただし、転職活動においては妥協せず全力で取り組むことをお勧めします。努力を惜しむと、理想の職場が見つかっても入職できないケースがあります。自分の経験を通して得た知識や気づきを共有し、皆さんの調理師としての歩みをサポートしたいという思いから、このブログを運営しています。同じ道を歩む方々が、より良い環境で自分の技術を発揮できるよう、実践的な情報を日々更新していますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。