調理師の仕事が、つらい。
朝が来るたびに胃が重い。
休みの日も体が動かない。
誰にも言えないまま、もう何ヶ月もこの状態が続いている。
そこまで来ているなら、まず読んでほしいです。
「辞めるかどうか」を今日決めなくていいです。
今のあなたに必要なのは、決断より先に、判断できる状態に戻ることです。
僕も20代前半のころ、かなり限界に近い状態で働いていました。
ホテル勤務時代は、毎日12〜16時間勤務が当たり前でした。
有給は使えず、休むと1日1万円減給。
ボーナスなし。
地方だったので、年末年始も強制勤務でした。
ある日、小さなミスをずっと引きずって、1日だけ無断欠勤してしまったことがあります。
今思えば、あれは気合いの問題ではありません。
心と体が、もう動かなくなっていただけでした。
その後、専門店のバイトを挟み、朝早くから2000食を作る大量調理の現場も経験しました。
今は介護施設の厨房で働いています。
いろんな厨房を経験して思うのは、つらいときほど順番を間違えない方がいいということです。
この記事では、調理師の仕事がつらいときに最初にやるべきことを、今日、今週、今月の順番で整理します。
結論:辞める前に、まず判断できる状態に戻す
調理師の仕事がつらいとき、いきなり転職サイトを開いたり、勢いで退職を考えたりしがちです。
でも、限界に近いときほど判断力は落ちています。
だから、最初にやることは転職活動ではありません。
まずは、判断できる状態に戻すことです。
順番はこの流れで考えると整理しやすいです。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 今日 | つらさのサインを確認して、可能なら1日休む |
| 今週 | つらい理由を1〜2行で書き出す |
| 今週 | 誰か1人に話す |
| 今週 | 今の職場で変えられる範囲を確認する |
| 今月 | 判断力が戻ったら次の道を整理する |
辞めるかどうかは、このあとで大丈夫です。
今の状態で無理に決めると、また同じような職場を選んでしまうことがあります。
まず確認したい「つらさのサイン」
「仕事がつらい」といっても、状態によって取るべき行動は変わります。
まずは、自分が今どのあたりにいるのかを確認してください。
| サイン | 状態の目安 |
|---|---|
| 朝、起きるのがつらい | 慢性的な疲れがたまっている |
| 出勤前に胃が痛い、吐き気がする | ストレスが体に出ている |
| 休みの日も気分が晴れない | 回復が追いついていない |
| ミスが増えた、判断が鈍くなった | 集中力が落ちている |
| 遅刻や無断欠勤が出てきた | 限界が近い |
| 食事が摂れない、眠れない | 心身の不調が強い |
| 消えたい、死にたいと感じる瞬間がある | すぐに助けを借りる段階 |
1〜3個くらいなら、まだ立て直せる可能性があります。
4個以上当てはまるなら、判断より先に休む段階です。
食事が摂れない、眠れない、消えたいと感じる。
ここまで来ているなら、転職活動より先に医療機関や相談窓口を使った方がいいです。
厚生労働省の相談窓口はこちらにまとまっています。
今この瞬間に危ないと感じる場合は、ひとりで耐えず、119番や近くの救急窓口も選択肢に入れてください。
僕がホテル時代に無断欠勤してしまった日も、上のサインがいくつも出ていました。
本当に必要だったのは、次の職場探しではなく、まず休むことでした。
「辞めたい」より「休みたい」が先に来ていないか
調理師の仕事がつらいとき、「もう辞めたい」と思います。
でも、その中身をよく見ると、本当は「辞めたい」ではなく「休みたい」だけの場合があります。
これ、かなり大事です。
辞めたいは、判断をともなう決断です。
休みたいは、体からの信号です。
この2つをごちゃ混ぜにすると危ないです。
ホテル時代の僕もそうでした。
無断欠勤してしまった翌日、「もう辞めた方がいいのかな」と思っていました。
でも、少し休んで頭が戻ってきたとき、本当に必要だったのは退職ではなく回復だったと気づきました。
もちろん、辞めた方がいい職場もあります。
ただ、疲れ切っている状態で決める必要はありません。
まず休む。
そのあとで考える。
この順番でいいです。
今日やること1:1日だけでも休む
可能なら、まず1日休んでください。
有給が使えるなら有給。
体調が悪いなら、体調不良として休む。
心身の不調も、体調不良です。
無断欠勤はおすすめしません。
僕は追い詰められて無断欠勤してしまいましたが、本来はその前に連絡して休むべきでした。
ただ、それくらい限界になる前に休んだ方がいいです。
「自分が抜けたら現場が回らない」と思うかもしれません。
その気持ちはわかります。
でも、1人休んだだけで崩れる現場は、現場の構造にも問題があります。
あなた1人が全部背負う必要はありません。
判断力を戻すには、まず体を止める時間が必要です。
寝る。
食べる。
スマホを見すぎない。
仕事のことを考えない時間を作る。
それだけでも、少しだけ頭が戻ることがあります。
今週やること2:つらさを1〜2行で言語化する
休めたら、次はつらさを言葉にします。
「全部つらい」のままだと、何を変えればいいのかわかりません。
紙でもスマホでもいいので、1〜2行で書いてください。
たとえば、こんな感じです。
| 書き出す内容 | 本当の問題になりやすいこと |
|---|---|
| 拘束時間が長すぎる | 働き方や業態が合っていない |
| 休みが少なすぎる | 体力の回復が追いついていない |
| 給料が上がらない | 職場か業態を変える必要がある |
| 上司との関係が無理 | 人間関係の問題 |
| 体力的に持たない | 労働時間や仕事内容の問題 |
| 料理そのものに気持ちが向かない | 調理を続けるか見直す段階 |
| ミスが怖くて出勤がつらい | 教育体制やプレッシャーの問題 |
この中で、一番重いものを1つだけ選びます。
僕の場合、ホテル時代の一番の問題は「拘束時間」と「休みの少なさ」でした。
料理そのものが嫌いになったわけではありませんでした。
だから、調理の仕事を全部やめるのではなく、業態を変える方向に動けました。
ここを間違えると、次の選択もズレます。
職場が嫌なのか。
業態が嫌なのか。
調理そのものが嫌なのか。
まずは、ここを分けた方がいいです。
辞めるべきか続けるべきかの判断軸は、こちらでも詳しくまとめています。
今週やること3:誰か1人にだけ話す
つらいときに一番危ないのは、ひとりで抱えることです。
家族でもいいです。
友人でもいいです。
昔の同僚でもいいです。
SNSの匿名アカウントでも、相談窓口でもいいです。
とにかく、自分の頭の外に出してください。
調理師の仕事は、つらさを言いにくい空気があります。
「みんな我慢してる」
「厨房はそういうもの」
「若いうちは耐えるべき」
こう言われることもあります。
でも、体が壊れるまで耐える必要はありません。
話す相手がいない場合は、公的な相談窓口を使うのもありです。
言葉にするだけで、少し整理されます。
頭の中でぐるぐる考えていると、どんどん悪い方に寄っていきます。
外に出すだけで、少し距離が取れます。
今週やること4:今の職場で変えられる範囲を確認する
辞めるかどうかを決める前に、今の職場で変えられることがないかを一度だけ確認します。
一度だけでいいです。
何度も交渉して消耗する必要はありません。
確認したいのは、こういう部分です。
| 確認すること | 変えられる可能性 |
|---|---|
| シフト | 連勤を減らせるか、休みを増やせるか |
| 労働時間 | 残業を減らせるか |
| ポジション | 苦手な持ち場を変えられるか |
| 人間関係 | 上司や先輩との関わり方を調整できるか |
| 店舗や部署 | 異動できるか |
| 休み | 連休を取れる時期があるか |
| 業務量 | 仕込みや締め作業の負担を減らせるか |
相談して少しでも変わるなら、いったん様子を見る選択肢ができます。
相談しても何も変わらないなら、それは辞める判断材料になります。
どちらに転んでも前進です。
ただし、相談すると怒鳴られる、人格否定される、引き止めだけで話にならない。
こういう職場なら、無理に正面から戦わなくていいです。
辞めたいのに言えない状態まで来ている人はこちらも参考になります。
今月やること5:判断力が戻ったら次の道を整理する
少し休んで、つらさを言語化して、誰かに話す。
そのあとで、ようやく次の道を整理します。
選択肢は大きく分けると3つです。
| 選択肢 | 向いている人 |
|---|---|
| 職場だけ変える | 調理は嫌いではないが、今の店や人間関係がきつい人 |
| 業態を変える | 飲食店の長時間労働や休みの少なさがきつい人 |
| 調理から離れる | 包丁を握ること自体が重くなっている人 |
調理師の仕事がつらいとき、「調理師を辞める」しかないと思いがちです。
でも実際は、職場を変えるだけで楽になることがあります。
ホテルから給食へ。
飲食店から施設厨房へ。
個人店から大手へ。
夜中心の働き方から、朝〜夕方中心の働き方へ。
同じ調理でも、業態が変わると生活がかなり変わります。
調理師向けの転職サイトを比較したい人はこちらです。
今の経験を活かして、別の調理職や給食系も見たい人はフーズラボが選択肢になります。
飲食業界内で年収やキャリアを見直したい人は、itkも選択肢になります。
つらさのピークでやらない方がいいこと
調理師の仕事がつらいとき、やりたくなるけど避けた方がいいことがあります。
限界のときほど、ここを間違えやすいです。
勢いで退職届を出す
退職そのものは悪い選択ではありません。
でも、限界の日に勢いで「辞めます」と言うと、生活費、退職日、転職活動、次の職場選びが全部後手に回ります。
心身が危ないなら逃げることを優先していいです。
ただ、少しでも余力があるなら、先に流れを整理した方が安全です。
限界状態のまま面接を受ける
判断力が落ちているときの面接は危ないです。
本音と違うことを言ってしまったり、条件をよく見ないまま入社を決めてしまったりします。
「今の職場よりマシならどこでもいい」と思っていると、また合わない職場に入ることがあります。
転職活動は、少し回復してからの方が結果的に早いです。
SNSで職場や個人がわかる愚痴を書く
気持ちはわかります。
でも、職場や個人が特定できる形で愚痴を書くのは避けた方がいいです。
今の職場との関係が悪くなるだけでなく、転職先に見られる可能性もあります。
吐き出すなら、メモアプリや信頼できる人への相談の方が安全です。
ひとりで全部抱える
これが一番危ないです。
人に話す。
休む。
病院に行く。
相談窓口を使う。
退職代行を使う。
どれもサボりではありません。
自分を守るための行動です。
もう動けないくらいつらいときは
ここまで読んでも、「もう無理」と感じている人もいると思います。
朝、目が覚めた瞬間に涙が出る。
制服を見ると胃が痛くなる。
店や厨房に近づくと足が止まる。
上司の声を思い出すだけで手が震える。
この状態なら、転職活動より先に休んだ方がいいです。
メンタル面の限界サインについては、こちらにまとめています。
自分で退職を伝えるのがもう無理なら、退職代行という選択肢もあります。
引き止めが強い。
話し合いにならない。
退職を切り出すだけで体調が悪くなる。
こういう状態なら、無理に1人で戦わなくていいです。
逃げることと、自分を守るために離れることは違います。
心と体を壊す前に離れるのは、ちゃんとした判断です。
よくある質問
もう限界と感じたら、すぐ辞めていいですか?
心身が危ない状態なら、まず休むことを優先してください。
辞めるかどうかの判断は、少し回復してからでも大丈夫です。
ただし、出勤するだけで涙が出る、眠れない、食べられない、消えたいと感じるような状態なら、退職や休職を含めて早めに離れる判断も必要です。
何日休めば判断力は戻りますか?
個人差があります。
最低でも丸1日、できれば2〜3日休めると少し頭が戻りやすいです。
それでも食欲や睡眠が戻らない場合は、医療機関に相談した方がいいです。
体調不良で休んだら職場に迷惑ではありませんか?
一時的には迷惑がかかるかもしれません。
でも、無理を続けて長期的に働けなくなる方が、本人にも職場にもダメージが大きいです。
短く休んで立て直すことは、悪いことではありません。
無断欠勤してしまったら終わりですか?
終わりではありません。
ただ、無断欠勤は職場との関係が悪くなりやすいので、できれば避けた方がいいです。
もししてしまった場合は、落ち着いてから連絡し、体調不良だったことを伝えましょう。
そのうえで、今後続けるのか、退職するのかを整理すれば大丈夫です。
つらいけど、辞める勇気がありません。
辞める勇気がなくても大丈夫です。
今すぐ辞めなくても、情報収集だけはできます。
求人を見るだけでも、「他にも場所はある」とわかります。
それだけで、今の職場への追い詰められ方が少し変わることがあります。
メンタルクリニックには行った方がいいですか?
食事、睡眠、感情に明らかな変化が出ているなら、早めに相談した方がいいです。
眠れない。
食べられない。
涙が止まらない。
出勤前に強い吐き気がある。
消えたいと感じる。
こういう状態なら、我慢せず医療機関や相談窓口を使ってください。
転職活動はいつ始めればいいですか?
判断力が少し戻ってからが安全です。
限界状態のまま面接を受けると、条件を見落としたり、焦って合わない職場を選んだりしやすいです。
まず休む。
つらさを言語化する。
そのあとで求人を見る。
この順番がおすすめです。
辞めるかどうかは何を基準に決めればいいですか?
基準は、今の職場を続けたときに心と体が回復するかどうかです。
少しずつ軽くなりそうなら、残る選択肢もあります。
逆に、あと3か月続けたらもっと壊れそうなら、動く準備を始めた方がいいです。
詳しい判断軸はこちらでまとめています。
まとめ:辞める前に、順番を間違えないことが大事
調理師の仕事がつらいとき、いきなり辞めるかどうかを決めなくていいです。
まず必要なのは、判断できる状態に戻ることです。
順番はこの流れです。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 今日 | つらさのサインを確認して、可能なら1日休む |
| 今週 | つらい理由を1〜2行で書き出す |
| 今週 | 誰か1人に話す |
| 今週 | 今の職場で変えられる範囲を確認する |
| 今月 | 判断力が戻ったら次の道を整理する |
僕も20代前半に、無断欠勤してしまうくらい追い詰められたことがあります。
でも、そこから職場や業態を変えながら、今の働き方まで来ました。
最初に必要だったのは、大きな決断ではありませんでした。
まず1日休むことでした。
調理師の仕事がつらいなら、まず自分の状態を見てください。
まだ立て直せるのか。
休む段階なのか。
もう離れた方がいいのか。
そこを分けてから、次を決めればいいです。
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